今年も材料の真竹をとりました。
備忘録も兼ねて記録しておきます。
伐採日は11月30日新月一日前。
埼玉県某所。
今年は新月にこだわってみました。
竹や木材は新月に切るといいよとは前々から聞いておりましたがあまり意識した事はありませんでした。
昔の人は非常に感覚的だけど理にかなっているのでその通りなんでしょうが、なぜなんだろう。
一応自分なりに落とし所をつけたい。
新月とは太陽、月、地球の並びの時の事を言いますよね。
すなわち太陽、月と引っ張るチカラが並ぶと材の水分が一定の方向に集まり。
逆に満月だと材の中の水分は分散され、潤った材となり腐りやすいのではないかと思います。
またピンポイントで新月がbestdayなのではなく、大事なのはベクトルであり、ゆえに新月に向かう一週間くらいの間でもいいとか。
新月伐採を「闇切り」と言うそう。
今回はちゃんと上下もマーキング。
竹は天から地へ裂けやすいらしいです。
節を切ってしまえばもうわからないからこの段階で一本一節づつ油性ぺンで印をつけておきます。
節を切るのがなかなか大変なのですが、節も塗り物としてちゃんと仕上げようと腹を決めるならば丁寧にやるよねー。
2日に分けたけどめちゃんこ疲れた。
この仕組みも三年目。
次回は網を高くして炭と鍋の距離を短くしよう。(来年の私へ)
苛性ソーダを入れ、70〜100℃の間で10〜15分煮る。
鹸化反応とは要は竹の油分とソーダで石鹸を作る事をいいます。
表面に油がコーティングされてるといつまでも中の水分がとばなくてそのうち朽ちるよって話。
確かに竹林で立ち枯れしている竹はなんか脆いよね。
油抜きが終われば、クエン酸で中和させます。
そう、今回は40リットルに対して60gの苛性ソーダを入れました。
すなわちそれは0.15%
去年は0.2%の100gでやったところ竹の裏が真っ黄色になりました。
(半年後は白く戻りました)
今年の最初は0.02%の10gでやったのですが、油がなかなか落ちず30分も煮てしまい変な色になりました。
やはり煮るだけでは油抜きはできないのであります。
前は竹屋から節を落として油抜きまでしてもらって一本(15節くらい)一万くらいで買っていました。
だけど自分でやるとその大変さが本当によくわかる。
そしてその経験は得難いものです。
あんなにハードル高かった油抜きまで普通になっていくもんね。
だからやはり代々とかそういうオウチのアドバンテージはでかいと思う。
当たり前から始めさせてもらえるのだから。
まあ逆に切り開くという冒険はないだろうけど。
そして私自身もそろそろ開拓ではなく螺旋というゾーンに入ってきたように思います。
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